太陽光発電は自然環境との共存が大事になってくる。

太陽光発電は、設置する場所の自然環境を壊さないように、共存、調和することが大事になってきます。

太陽光発電と言うと、太陽光という無尽蔵の自然エネルギーを利用するわけですから、

エコロジーなイメージがありますよね。

でも太陽光パネルを工場で生産する時や、物資の移動、設置のための工事には、新たなエネルギーが必要です。

だからトータルのエネルギーとリターンを計算しないと、

どれくらいエコなのかは分からない点があります。

そしてもう一つ大事なのが、「どこに設置するか?」ということです。

例えば、個人住宅の屋根に設置するぶんには、ほぼ問題はないでしょう。

家という人工物の上にある屋根だし、これ以上自然に与える負荷は少ないと考えられるからです。

普通は未活用な屋根の上を利用できるメリットは大きいし。

また太陽光パネルにエネルギーが吸収されるので、屋根の気温が下げられる場合もあるでしょうから。

問題は事業用の太陽光発電のような、大規模なソーラーパネルの設置の場合です。

太陽光発電の全量買取制度が始まってから、事業用の設置もかなり増えてきました。

ファンドがETFとして株式市場に上場されるほど、投資資金の流入も活発になってきました。

それはそれで良いことなのですが・・・

メガソーラー発電のような場合は、広大な土地が必要になります。

埋立地の活用や、塩害で農産物が育たないような土地の活用としては有用です。

そして今は使われていない田畑のような遊休地を活用するにも良い取り組みだと思います。

しかし、わざわざ日本の山林を切り開いてまで太陽光発電を行うのは、

「果たしてエコと言えるのか?」

などの新たな問題が出てきています。

国内の遊休地は分散していることが多いため、まとめて土地を確保するのが意外と難しいのです。

森林伐採で、実際に地元住民ともめているソーラー発電計画もあるようです。

実は山に雨が降って、川から海へ流れる水には、

土壌の豊富な栄養素が含まれていて、海の生態系を豊かにすることが知られています。

プランクトンや海藻、それらを餌にする海洋生物が良く育ちます。

だから上流の山林を伐採することは、海の生態系に与える影響が大きいのです。

土砂が流れ出るという見た目が分かりやすい問題だけじゃなく、

漁獲量減少など、漁師の生活にも影響を与えるわけです。

したがってこれからの太陽光発電は、自然環境を守りつつ、普及を進める必要があります。

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